猫の足跡 Cabbit 『キミへ贈る、ソラの花』  レビュー
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Cabbit 『キミへ贈る、ソラの花』  レビュー

Cabbit 第二弾!「キミへ贈る、ソラの花」応援中!

キミへ贈る、ソラの花
メーカーCabbit
原画ゆき恵 SD担当:ひなた睦月
シナリオ御厨みくり
点数93点





 新年一発目の製品版全体レビューはCabbitより第2作『キミへ贈る、ソラの花』になります。以前から話題にだしていてキャラ個別に関しては別に記事がそれぞれあるのでキミソラで検索してもらうかカテゴリのレビューの方から見てもらえれば幸いです。
 2012年のラストを飾った作品かつ個人的推し作品であった本作『キミソラ』ですが総じて高い安定性で良作となっています。細かいところで気になるのはありますしもっとここがこうならって思うのが多いのですがそこらは個人的要望なのでアンケートとかで済ませましょう。
 
いつものようにあらすじ

 中條柊哉は幼少期から幽霊が見えていた。それは誰にも言えず彼の中で他人に対して距離をつくる原因ともなっておりそれ故にこの先のことや幽霊が見えることに対してどこか否定的な考えを持っていた。

 「見つけた!」
 真夏の都会、その昼間。まるで真冬の寒さに耐えるような服装をした少女に彼は声をかけられた。彼が幽霊を見ることができる意味、彼と彼女達の未来は何が見えるのか、それを知るための物語が始まる。

 僕だけに見えるソラの花を、僕は、誰に、贈るのだろう―――


 体験版の時と同じあらすじだよ!では下記より(普段の3割増しぐらいには長文です)

 ネタバレ注意です
システム面
 解像度が1024*576の16:9ですけど最近多い1280*720じゃないのが残念だなということが一つ。結局フルスクリーンでやっているので気にはならないのですがふとした時にウィンドウサイズで見るとやはり小さく感じてしまいます。一応ウィンドウサイズ変更という項目はあるのですが2倍か1/2倍、1/4倍しかないので実用性は無さそう。
 もう一つはバックログでの過去シーンへ戻ることが出来ないことです。何度も言っていることなのですが読み物でありシーンをもう一度見直したいという時にはやはりこの機能が欲しいわけでして。フローチャートが搭載されていればベストなのですがせめてこの過去シーンへ戻るという機能が無いのは個人的に不満ですね。この作品に限らないのですけどね。
 後ボイス関係でセリフ音量は一括管理が欲しかった事とシステムボイスでランダムとサブキャラ分も収録して欲しかったです。ランダムと個別でのオン・オフだけでも良かったのですがこれだと基本同じキャラばっかりでつまらないのですよ。
 不満点はこの点。細かいところまでは弄れなくとも声の振り分けやサイズ変更時の負荷調整機能などがあるのは良いところ。特に修正パッチを当てる必要が今のところはないのも良い姿勢だと思いますね。
 後はおまけ関連ですが立ち絵の個別閲覧や早い段階での音楽モード解禁、エンディング毎に解禁されるしおりも簡単な解説のようなものになっており嬉しいところです。

翠の海からしおりなどのルート補完のシステム周りは非常に良いので後は根本的なシステムにもっと手が入ってくれれば文句無しになるので次回以降に期待しましょう。


音楽
 収録曲数全17曲でBGMが15曲とボーカルが2曲。Cabbitと言えば音楽と言ってもよいぐらい高いクオリティを誇っているところです。
 ボーカル曲はOPとEDでそれぞれ1曲が用意されており両方共公式の方でダウンロード可能ですので曲だけでも聞いてみる価値はありますので是非ダウンロードしちゃってください。OPは霜月はるか、EDに柳麻美。OPは翠の海と同じ霜月氏ということで安定の歌唱力とピアノが心地良い明るく綺麗な曲になっています。EDは逆にしっとりとした曲調でこちらもOPに負けず劣らずの完成度、エンディングということもあって見事に全ルートにあった良い曲です。
 BGMも総じて作品の雰囲気によくあった落ち着いた曲調のものを中心にキャラの個性が出ている個別BGMが良いアクセントになっていて騒がしい曲も他曲に比べて賑やかでありながら浮いていないのは素直に凄いなと関心。BGMは少なめですが曲数の少なさが気にならない良い切り替わりというのもあって非常に満足している点になります。

 個人的好みは奏奈の個別曲。後は出会えた奇跡ですね。後者は使われるシーンも合わせて本当に良い物です。


デザイン、演出
 デザインとしては全体的に青を中心としたコンフィグ関係と赤みがある背景が特徴かな。影もピンクのような色を感じどこか現実味のなさがある学園や花畑、逆に落ち着いた学外で受ける印象を変えているというのも感じそこらへんにこだわりが見えますね。統一感のある色使いや綺麗な着色もCabbitの特徴でしょう。
 単独原画ということでキャラごとに受ける印象の差も分かりやすいのも上げておきましょう。
 ただコンフィグ画面やバックログ画面など半透明な青と文字色が青枠で白抜きを使っているためか若干の見にくさがあります。特にウィンドウモード時は小ささもあって読めない程ではないにしろ気になったところです。これならいっそ塗りつぶしにするとか文字色を変えるとかコンフィグでは項目ごとに枠内を塗りつぶしなどした方が良かったのではないかなと。それとデフォルトのフォントもテキストウィンドウ薄くすると読みにくいかな。統一性は良いのですがこういったシステムデザインは割りきって見やすさ優先して欲しかったです。

 演出面としてはちょこちょこ動く立ち絵も良いのですが何よりCGの綺麗さが目を引きます特にあげたいのが花畑関係と夜のCG。月光が入っているシーンが結構あるのですがCGの綺麗さとBGM、それと声優の演技と魅せるのに必要な要素を見事に満たしています。個別に入ってしまうと基本的に話が重くなっていくのですがその際、キャラの心情に合わせての演技が上手いのも声優の技量や演技指導の賜物でしょう。
 演出面ではまさに文句なしの最高の出来。

グラフィック
 CGは差分抜きで79枚背景が23枚、立ち絵が私服、制服、パジャマの3種類に表情差分が8種類前後でサブは5種類前後と結構あります大きな立ち絵変化は2ポーズぐらいで後は腕の位置とかが変わる感じです。
 メイン原画はゆき恵氏でSDがひなた睦月氏担当体勢で翠の海と違って単独原画と言っていいでしょう。素直に全員のレベルが高いところでの可愛いどころに落ち着いているしそれぞれの個性も上手く描きわけられていますね。服のデザインも凝っていますし小物の塗りも丁寧とこちらも大分満足は出来ています。
 ですが惜しいなと感じたので表情差分関係。丁寧な心情描写に表情差分がちょっと付いてきていないなと。もちろん大きく異なるということはないのですが折角文章が丁寧なのだからこそ、表情差分を増やしてよりシーンにあった表情が見たかったのが本音です。


キャラ、シナリオ
 シナリオは翠の海に引き続き御厨みくり氏。もはやCabbitはこの人あらずには存在しえないと言っていいほどの方ですね。御厨氏と言えば翠の海であった丁寧なテキストが特徴。今作でもその特徴は遺憾なく発揮されています。翠の海では冗長な文が多かったのですが今作ではその辺りが改善され会話のテンポが大分良くなっていたのは嬉しい限り。共通部分ではまだその影があるので今後は複数人での会話劇が更に盛り上がることを期待させていただきます。

 キャラ個別で見るとヒロインは5人中2人が幽霊、幽霊を見える人間が2人、幽霊が見えない人間が1人となっているといったヒロイン2名死んでいるし1人は幽霊見えないと中々に変わった設定となっています。目立った属性分けはツンデレ、妹、ヤンデレ、巨乳、王道系といった感じで分かりやすいですね。1名は本当に病んじゃっていましたし予想外でしたけどね。絵だけ見ると良くある萌えゲー路線でも行けるレベルです。

 主人公は無感情系でも無ければ熱血系でもなくなよなよ系でもない一応行動力はあるけどあまり考えない。不完全な主人公像ってところですかね。物語を動かすよりもヒロインを救う役割だったり要所できっかけを与えたりヒロインの心情が変わっていくにつれ自分も変わっていくようなキャラです。ちょっとイラつくところもありますけどヒロインの考えが分からなくて動けない様子などは人間味があり主人公ではなく物語の登場人物の一員として見れば十分に魅力ある人物です。共感するような感じのキャラではないですね。

 さて、肝心のシナリオ。舞台は幽霊と人間が暮らす学園、そこで幽霊は過ごせなかった青春を過ごし人間は自分の力と向き合っていくというお話。そもそも幽霊物というだけで一風変わっているだけに普通の学園物と同じようには行きませんので学園祭等は触るだけです。ただ共通としてある小さなイベントを境に物語は動き出し自分と向き合うことになるというのが導入になります。
 当然シナリオのキモは死生観でありそれぞれが持つ悩みに対していかに向き合っていくのか、どんな未来を描くのかというものになります。それともうひとつは幽霊とは何なのかというのも今作で幽霊と人間の恋愛という大きな壁をどう乗り越えるのかも見ものではないでしょうか。
 恋愛模様も当然重要ですが今作ではやはり人や幽霊が持つ悩みに向かい合う様子こそ一番重要なところになっています。まさに御厨氏の心情描写と演技が合わさってこの子はどうなってしまうのだろうか、どう救われるのだろうか、本当はどう考えているのだろうかと物語に引き込まれる展開は素晴らしく個々のエンディングも向き合った結果が綺麗に反映されており非常に満足のいくストーリーになっています。恋愛物としては少し変わった物語ですが人間模様を描いた作品として見れば頭ひとつ抜けていると言ってもいいでしょう!
 ただ一部ルートでは折角の幽霊要素を生かしきれていないこと、イマイチ浅いなと思ってしまったところがあったのが残念なところ。ただ言ってしまえばそれも一種の別解と考えれば納得のいくところではありますね。
 まあそんなことを言ってもどのルートもキャラの魅力は十分すぎるほど光っていますしこれが『キミへ贈る、ソラの花』だと納得してしまう面白さがあるのですけどね。

 Hシーンはもっと多くても良いのですよ。折角キャラ可愛く声優も大物を起用しているのですからね。ただ構成的にこれ以上入れるのは難しそうですけどね。多すぎて本題がどっかにいくぐらいなら少ないほうが良いでしょう。
 各キャラ3シーンで1回はフェラだけとかパイズリだけとかになっています。後はおまけで由梨を含んだ1シーンあります。


総じて
 細かいところではまだまだ頑張って欲しいところで、特にシステム面は他メーカーが力を入れている以上そこに追いつき追い越せを目指して欲しいのを除けば十分すぎるほど期待に応えてくれた作品。
 設定も十分練られ丁寧な作り込みにより世界観の構成も良く読み物として2012年を振り返っても他作品に対して劣ることなく当初気にしていた幽霊物として『はつゆきさくら』とはまた違ったアプローチがあり非常に良かったです。送り出す『はつゆきさくら』と迎え入れる『キミへ贈る、ソラの花』2012年発売作でもこの2作は間違いなく名作と言っていいでしょうと素直に褒められる面白さがありました。
 話の重いシリアス系かと思われそうですがキャラの可愛さも引き出されており若干受け方は違うかもしれませんが萌えゲーとしても本作は本当に良い出来になっています。
 まだデビュー2作目のCabbitで知名度の低さもあっていまいち話題に上がってこない作品ですがこの2作を経て間違いなくメーカーとしてそこらの大手には負けない力があるところだと思わせてくれた今作でした。文章の進化やシステム面の強化等まだまだ伸びていってくれると期待して次回作、またはファンディスクを待たせてもらいます。

 Cabbit作品やったことないけどSkyfish系列なんだろ?とか言って引いてる人はそんな考えを捨てて是非この『キミへ贈る、ソラの花』でも『翠の海』でもよいのでやってみてください。絶対にハマりますので。
 公式サイトでダウンロード販売の案内もありますよ!
[ 2013/01/11 19:20 ] レビュー | TB(0) | CM(0)
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